ウルシと聞いて皆さんはどのような印象をお持ちでしょうか?
お店などでは見かけることができても、日常の中に漆で塗られたものを
使っている方は少ないのではないでしょうか?
時代が移り変わって、生活様式もかわって、それにともなって我々の身の回りのものも変化してきました。
谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」の中にこのような一節があります。
漆器と云うと、野暮くさい、雅味のないものにされてしまっているが、
それは一つには、採光や照明の設備がもたらした「明る さ」のせいではないであろうか。
事実、「闇」を条件に入れなければ漆器の美しさは考えられないと云っていい。
今日では白漆と云うようなものも出来たけれど も、昔からある漆器の肌は、
黒か、ちゃか、赤であって、それは幾重もの「闇」が堆積した色であり、
周囲を包む暗黒の中から必然的に生まれ出たもののように 思える。
時代がもたらした光の変化。
その結果として、漆の見方も変わってきました。
昨今は天然のものが見直されてきて、そのキョリは少しずつ近づいてはいるようですが、
まだまだ手に届かないもの。
今回、そんな漆(ウルシ)を体験できるワークショップを企画致しました。
滋賀大学で教鞭をとっていらっしゃる漆・木工作家の隼瀬大輔さんをお招きして
しかも、今回はウルシを塗るためのお箸(ヒノキ)もつくることができます。
先日、その滋賀大学にお邪魔して体験して参りました!!
まずは、お箸の木地づくりから。
ヒノキの薄い板をさくところからスタートします。
ムズカシそうですが、ちょっとの力でストンと割れていきます。
こうやって裂くことにはとても大切な意味があるんです。
そして、鉋を使って形を整えていきます。
鉋(カンナ)というと熟練した職人さんがしゃーっとしているイメージかと思いますが、
こういった形を作るためには、比較的安全でこつをつかめば思いの他楽しめるものです。
熱中しすぎて削りすぎてしまうくらい!!
このようにどんどん様になっていきます。
かなり自分の世界に入っていきます。
形を作る際には治具(ジグ)とよばれる、木の道具を用意いたしますので、
初めての方にも安心です。
箸の木地ができましたらいよいよ漆を始めます。
漆にはいろいろな手法がありますが、その中でも一番手軽にできる、
”拭漆(ふきうるし)”という方法をやります。
- 拭漆とは -
木地に生うるしを直接摺り込み、余分な漆を拭き取り乾いたら磨く。
この工程を繰り返す技法です。木地に漆がしっかりしみ込むので丈夫で
木目がきれいに浮き出るのが特徴です。
拭漆は仕上げるまでに数回塗り重ねる必要がありますので後日何度
か作業のために弊店に来店して頂くか、仕上がりまではお任せ
して頂きまして、後日お渡しとなります。
是非、あなただけのお箸を作りに来てくださいね。
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【ヒノキのお箸づくりと拭漆に挑戦】
3月30日(日)13:00~15:30ころ 定員8名
3,500円(材料費込・茶菓子付・税込)
檜のお箸を木地から鉋を使って作り、拭漆で仕上げます。板を割ることから始まり、
木の仕組みも学ぶ事が出来ます。前日のLesson.1で作ったカトラリーを拭漆で仕上げてもOKです!——————————————————————————————————-
<<申込方法>>
「ワークショップ名」「日にち」「お名前」「住所」「連絡先」
この5つの内容を、
よりお伝えくださいませ。
※キャンセルは準備の都合上ご遠慮願います。
●持ち物など
筆記用具・汚れても良い服装
●場所
京都西陣たま茶
〒602-8263
京都市上京区上長者町通日暮東入須浜東町448 詳しいアクセスはこちら
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<<講師紹介>>
●隼瀬大輔(漆・木工作家) Lesson.1・2のみ
1976年生まれ。2000年日本クラフト展 入選。
2001年高岡クラフトコンペ優秀賞・入選
(~2005年)朝日現代クラフト展入賞 優秀賞。個展を中心に活動をしている。
漆を使い木肌を活かしたモダンなフォルムの作品が注目されている。
●西山善喬・西山珠日(木工・ガラス/たま茶店主)
昨年夏、古い町家を自ら改装して”たま茶”をOPEN。
ハーブティーをはじめ、オリジナルのガラス・木工作品を製作・発表
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