「ロングライフ牛乳」 アジア向け輸出を拡大
ホクレンは28日、今年度から北海道産牛乳のアジア向け輸出を強めると発表した。高温殺菌によってパック詰めから60日間の飲用が可能な「ロング ライフ(LL)牛乳」の試飲会を台湾や中国、シンガポールで催すことでファン獲得を図り、輸出量を早期に倍増させることを目指す。佐藤俊彰会長は28日の 定例記者会見で明らかにした。牛乳の国内消費量は、飲用シーンの多様化や少子高齢化の影響で年々減少しているため、アジア市場の開拓に本腰を入れ、活路を 見いだす構えだ。
通常の牛乳の賞味期限はパック詰めを行ってから2週間程度のため輸出は難しい。しかし、LL牛乳だと船で輸送してもアジア地域であれば賞味期限の問題は克服できるという。道産のLL牛乳は年間で約3万トン生産されている。
道産のLL牛乳は台湾などで1リットル当たり300~400円で販売され、200円程度の国内価格よりは割高だが、「安全・安心で高品質というプ ラス評価が定着しつつある」(佐藤会長)ため、2008年度は輸出を始めた1996年度のほぼ9倍に当たる798トンを輸出した。
ホクレンは当面、1000トンの輸出を達成し、最終的には1600トン程度にまで輸出量を伸ばしていく考えだ。
(2009年5月29日 読売新聞)
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