2011年1月1日 星期六

レアメタルの代替、新合金開発に成功

レアメタルの代替、新合金開発に成功 京大教授グループ

2011年1月2日8時2分


写真:ロジウム(緑)と銀(オレンジ)の原子が均等に混ざった新合金。粒の大きさは10万分の1ミリほど=北川宏教授提供ロジウム(緑)と銀(オレンジ)の原子が均等に混ざった新合金。粒の大きさは10万分の1ミリほど=北川宏教授提供

 京都大の北川宏教授らのグループが、レアメタルとよばれる希少な金属の一つ「パラジウム」と似た性質を持つ合金を作ることに成功した。2種の金属を超微 細加工技術で混ぜ合わせた。この方法を使うとパラジウムの安い代替として、燃料電池用の水素を蓄える材料や触媒の開発につながる可能性があるという。

 パラジウムは、車の排ガスを浄化する触媒などに使われている。また、大量に水素を蓄える性質を持つ。水素は環境負荷が少ない燃料として期待され、貯蔵用の材料開発が進められている。パラジウムは生産や流通の量に限りがあり、高価なため、より安い材料が探されていた。

 グループは、パラジウムより電子の数が1個少ないロジウム、逆に1個多い銀に注目。ロジウムと銀が含まれる水溶液を熱して、霧ふきのようなものでアル コールに少しずつ混ぜることで、それぞれが均一に混ざった状態の合金を作った。高温で溶かす従来の方法では合金にはならないという。

 ロジウムや銀は水素を蓄えることができないが、この合金は水素を蓄える能力がパラジウムの半分ほどあることがわかった。パラジウムの触媒の働きを代替で きることも確かめた。北川教授は「ほかの金属の組み合わせでも、パラジウムの代替品ができる可能性がある」と話している。(瀬川茂子)

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